白線流しSP4 【二十五歳】 Memo



断片的に「思いと印象」を書きとめてNETにUPしていたものを、
その視聴の感想を核にして、ここにまとめてみました。



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BGM 『グレイスフレバー』
作曲・MIDI 制作嶋 是一 さん

(ご本人より
【HP 's Diary Memo】 への
 BGM としての
 使用許諾 を 得ています。

 この楽曲は JASRACとは
 現在 別扱いで 
 ご提供されている曲です。

 この曲の著作権は嶋是一さんが
 所有されておられます  )


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*** HP 夢工房 ***

 

 

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白線流しSP4 【二十五歳】----映像的には懐かしくても、絵解きは難解な印象

at 2004 10/04 04:26

 

03年9月6日(PM9〜PM11:09)CX系で
SP4 ”白線流し 【二十五歳】”は 全国放映されました。

断片的に思いと印象を書きとめてNETにUPしていたものを、その視聴の感想を核にして、ここにまとめてみました。


そのエンディングは以下。

1.「銀河鉄道の夜」を高坂の机の中から発見。
2.読み紐の位置は中ほど----ちゃんと読んでるなあ という園子の表情
3.エンドロールの 開始。バックは
”空も飛べるはず”
4.高坂 鉛筆を削るナイフのアップ
-----カメラ引いてデッサン中と判る。
5.慎司 坂で自転車を懸命にこぐ。
6.まどか ストレッチャーで分娩室へ移動中。陣痛。
7.慎司 病院の廊下へ駆け込み、ストレッチャーの脇を通り抜け、
椅子に腰掛けてる妊婦に
まどかがここを通ったか聞く所作のあと、
慎司の目線は前を行くストレッチャーに向う。
8.まどか 手を差し伸べる。(手のアップ)
慎司(夏制服の袖口から手アップ) その手を握り 励ます。
9.フジTV局前で車から降りる茅乃。
タレント側のドアを開ける茅乃。
玄関入り口に向うタレント。
その衣装を持って、それに従うスタイリスト茅乃。
10.冬美 現場階段を駆け下りる。(私服--交通整理の作業員の制服姿ではない)
11.冬美 喫茶店で原稿用紙に向かい執筆中。
12.菅田士郎(永井 大)が喫茶店に(私服--建設作業員の服装ではない)現れる。
---初デート。
士郎に気付き軽く会釈する冬美。
片手をあげて合図し、微笑み合うふたり。
立ち上がる冬美。
13大型書類鞄アップ。事務所から出かけるところの優介。
14優介 鞄を下げて 公園を歩く。
15優介 鞄を下げて 歩道橋を歩く。
16園子 教室での板書シーン。
授業(板書解答の解説)シーン。
別の生徒を指名、黒板に向う男子生徒。
17薄川 バックの”空も飛べるはず”が終わり、
薄川の”せせらぎ”に変り、
”フィクション”クレジットで終り。

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----このなかで映像(5〜8)は特筆もの。
ピュアです。本間D なかなかやるやん。

という訳で まどかの赤ちゃん は
登場しませんでしたが、
視聴者の記憶に残るだろう
流麗で美しい出産エピソード映像が
「二十五歳」の収穫のひとつとして、
わたし達白線ファンに残りました。

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もうひとつ 
ピュアだと感じた特筆すべき映像--------。

メモリアルパークで園子の帽子が風に飛ばされるシーン。

教員採用と剛を飼い始めたことを
父の墓前へ報告しに母と(剛)と
まったり歩くシーンなんですが、
この映像の初夏の陽射しを避けるための帽子をかぶった美紀ちゃん
二十五歳のメモリアルそのもので
化粧品や毛髪ケアのCM映像と見まがうばかりに神々しく美しい。

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尾上湯での まどか・園子・冬美の 就寝前の会話シーンの台詞から
この時点での園子の渉への思いが分かります。
 
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まどか  渉とは本当に終っちゃたの?
園子   終るってどういうことなのかなあ?
まどか    どーって、もう彼がどこで何しても
         全然気にならないっていうか、
         空き地見て、昔ココ何あったっけ
         という感じ。
園子    それなら終ったと云えないかもしれないなあ
        ずーっと元気でいて欲しいし、幸せでいて欲しい。
        キレイ事かもしれないけど、
        でも元気で生きているんだったら、それでいい。
冬美   馬鹿だねえ
まどか  馬鹿よね
園子   馬鹿かなあ  

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この台詞は”コアな白線流しファン”なら
すんなり受入られると思います。
しかしこのあとのシーンは
映像的には懐かしくても、
絵解きは難解なシーンが続く。

渉と美里のモノクロのイメージが引き金となって
場所は同じ薄川べりで
渉への抑制された園子の思い(上の会話で明らか)の箍がふいに はずれ
園子の情感は 一気に開放される。
あるいは”渉とふたりして笑って話せる”
いつかの時(SP3 駒ケ根での会話)まで園子の内奥に
秘め置かれるべきだったかもしれない至高の記憶・珠玉の映像とともに。----

園子から滂沱とあふれ出る涙は
これから先も尽きることは、おそらくはありません。

前段の剛との散歩シーンの芝居の流れ
---美紀ちゃんにつけた本間Dの演技指導からして、
また編集でチョイスし採用した放映映像からして、
お世辞にも傑出した演出感覚であるとは言えないのですが、
”誤解の余地のないふたりの別れの明示”という
このシーンの演出目的はP的豪腕でもって達成できた と思います。
同時に コアな白線ファンの記憶には
本間Pの”Dとしての限界のメルクマール”として INPUTされたのでした 。

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薄川辺りでの園子号泣シーンに
珠玉の白線映像を多重・多用した本間Pの演出意図が

渉と園子の互いの関係性からの決別の映像的明示にあり、
それはP的豪腕でもって達成できた  と書きましたが、

しかし 台詞の上でみてゆくと
渉と園子の互いを思う関係性は
ふたりの間からは けっして消滅してない。
(シーン---紹介済みの尾上湯での会話や
他に 神社での慎司と渉の会話
まどかと園子のブランコシーン
薄川での 渉・園子の台詞)    
 
このことは前作「旅立ちの詩」で ”別れた”との
本間Pの自解にもかかわらず、
誰しも、映像として残された表現では
”気持的には繋がっている”としか思えなかった事と
軌を一にしています。

今後の白線流しを考える上で、大きな問題点は
渉(と美里)が”白線7人のこれから”を指し示す
エンドロールに出なかった こと。
本稿冒頭に明らかなように、
人数的にはエンドロールに登場したのは7人。
---しかし白線メンバー7人じゃない。

ラスト薄川に 7人の白線は流されなかった。
これはあたかも 「二十五歳」第1部
というスタイルの終り方みたいです。
「二十五歳」は その2部を想定しないことには
青春卒業の劇的空間としては完結してないと思います。

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ここで以下に関連事項としてご紹介するのは
TV誌掲載の 本間P談話。

「今作から登場した美里と士郎は、
次回・パート5にも登場します。
特に士郎は次回でスポットが当たります。
それぞれ、渉と冬美の人生に大きな影響を与えるし、
これからの「白線ー」のカギを握る重要人物なんです。
実は、レギュラー以外の出演者が
2作続けて登場するのは初めて。
みんなが結婚適齢期になってくると、
仲間以外の異性に恋をするほうが自然の流れ。
リアリティーを追求すれば、
必然的に現れてくる存在ですよね」(本間P)

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園子の薄川での号泣のトリガーは
渉・美里の同じ薄川ツーショットの
セピア映像。

園子(美紀ちゃん)!
思いっきし 泣いていいんだからね、ここは。
----こんな本間Pの演技指導の声が聞こえてきそう。


渉(長瀬智也)の結婚エピソードの真意は
明らかに次回(二十五歳2部)以降に描かれるに違いありません。

美里(原沙知絵)が、
健康上の理由で青年海外協力隊を1年で
リタイヤしたこと。
“一緒に生きよう、ずっと”という渉のプロポーズに
“ずっと?”と聞き返したこと。
そして何より園子の存在を分かっていながら
プロポーズを受け入れたこと。
これらを考え合わせる とです。

スリランカでの生活を経験してかなり印象が変わった渉でした。
(本間Pの渉新解釈の演技指導があった
と長瀬智也くんはインタビューでいってる)

ですが 渉はやっぱり渉のはずだ と思います。

だから渉はここで美里を見守ることを決断したと思う。
(そしてそのことを園子は“なんとなく分かって”いるはず。
-----なんせ渉の一番の理解者ですから、園子は! ----まどかから見て)

とまれ、前作で視聴者に誤解を与えた別れのキスシーンを清算する事と
同じく 今回視聴者に誤解を生じる余地のない
”完膚なき渉・園子の別れ”の映像的達成を行う事とのために、
本間Pは園子の”壮大な回想シーン”をともなう号泣シーンを用意した と思えるのです。
しかも 渉と園子の 互いを思う関係性を保持しつつ---です。

いずれにしても、
96年に連ドラ版が作られる時、
すでに本間Pは壮大な回想シーンを撮る
事を企画していた と云います。

渉が誰と結婚しても 幸せで元気に生きていてくれればいい、
という尾上湯の園子の言葉に嘘はありません。

誰しも遅かれ早かれ経験することだと思うけど
初恋の人の結婚話をうわさで見聞きし、嘘だと思い、
けれど、くやしいけれど、確認してしまった時の
空虚な喪失の思い・寂寥の思いを表現した、
紛れもなく「白線流し」ならではの
”本間P会心の豪腕映像”に仕上がっていたように思います。
視聴者の好悪はともあれ。-----

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このメモの始めに言及したピュアだと感じた映像のことを
今一度触れて本稿を了えたいと思います。

視聴者の記憶にいつまでも残置するだろう
珠玉のショット映像を
本間PはDとして「二十五歳」の編集過程で
カットすることなく残しています。ご自身もとよりご承知のこと。

収録したキャストとかかわりの映像の創作ポジションについて、
カメラ久坂保氏はこんなコメント(公式HP)をしています。

-----今作品では、あえて役者とカメラの距離をおいて撮影することを心がけました。
普通のシーンはもとより、
顔のアップを撮るときもカメラを従来より遠く設置してます。
それは、背景のぼやけ具合とかを考えてのことなんですが、
そこらへんが良く出てるといいですね。----

メモリアルパークで園子の帽子が風に飛ばされるシーンを
久坂氏の仕事(職人芸の域に達しているとわたしは思ってる)の達成に
呼応する形で 本間Pの映像センスが保持された
稀有な幸運な実例として挙げることができると思います。

初夏の陽射しを避けるための帽子をかぶった美紀ちゃんの
神々しくも柔和な映像をカットしなかった本間Dの映像センスは
ちあきが畏怖する映像作家 岩井俊二の高みにあった と思うのです。
教員採用と剛を飼い始めたことを父の墓前へ報告しに
母と(剛)とまったり歩くなんでもないシーン----
ラッシュで久坂映像の存在に瞠目し編集で残した本間Dには 、
SP2慎司宅での渉・優介反目緊迫シーン(岩本仁志演出映像)と同じく
優れた者のみが放つオーラを感じました。

しかし 今更いうまでもありません、
個々の映像の美しさの総和が
残された作品「二十五歳」の印象そのものではない事を。

本間P---。
あなたの志に曇りのないこと--よく判っているつもり------。
努力はついに才能に到らざること
平常よく知見するケースですよね。

 


      2004.09.19 SP4メモ 【白線流し博物館】収蔵記念 html 化    

 
       ”Chiakiy's 白線流し”SP4 BBS白線情報 から 転載増補 





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2009/04/08 update