「菊と刀」注解増補改訂版 目次(上巻)
凡 例
はじめに―なぜ『菊と刀』の注解が必要なのか 1
第1章 「研究課題―日本」への注解
1・1 全文を読まなければ一部分も理解できない 9
1・2 その時天才が必要であった
16
1・3 文化の型とは何か
22
1・4 理解する方法の開発が必要であった
28
1・5 ベネディクトの文化相対主義の根拠
33
1・6 なぜ新しい方法論が必要なのか
42
1・7 文化相対主義
48
1・7・1 文化相対主義に対する偏見の由来
48
1・7・2 差異を尊重する
52
1・8 数量を排し、パターンを採る
58
1・8・1 「平均的」ではなく、「任意の」日本人が問われる
58
1・8・2 「抽象化」ということ
64
1・8・3 パターンと文化相対主義
69
第2章 「戦争中の日本人」への注解
2・1 戦争への努力を呼びかけるクラリオン
77
2・1・1 階層制度
77
2・1・2 精神主義
82
2・2 日本人が能力を発揮する条件
90
2・3 天皇崇拝
94
2・3・1 天皇とヒットラーとの違い
94
2・3・2 日本と天皇は不可分という思いこみ
99
2・4 戦力の消耗に対する態度 104
2・5 捕虜になった日本兵の行動 110
第3章 「各々其ノ所ヲ得」への注解
3・1 「階層制度に対する信頼」とは何か 117
3・1・1 日常生活で学習される事と国家の進路 117
3・1・2 「奪い難い天賦の権利」を認めるか否か 122
3・1・3 強権主義でなく、複雑な技を駆使する 127
3・2 近代における階層制度への信頼 133
3・2・1 日本における家族関係の基本 133
3・2・2 家族関係の特徴 140
3・2・3 第3章前半のまとめ 146
3・3 古代、中世における階層制度への信頼 153
3・4 徳川幕府の政策 159
3・5 武士と農民 164
3・6 天皇と将軍 171
3・7 日本人の行動の「地図」 178
3・8 「地図」が与える保障の重要性 183
第4章 「明治維新」への注解
4・1 手品のような明治維新 191
4・1・1 革新ではなく換骨奪胎であった 191
4・1・2 『菊と刀』の主たる目的 197
4・2 大日本帝国憲法 203
4・3 地方自治 209
4・4 宗 教 217
4・5 軍 隊 222
4・6 産 業 227
4・6・1 二元性を含んだ構造 227
4・6・2 「安心」の深い意味 232
4・7 誰一人知らないものを求めて 235
第5章 「過去と世間に負目を負う者」への注解
5・1 「恩」と‘love’または‘loyalty’との違い 241
5・2 皇恩および親の恩のアウトライン 246
5・3 恩がこだわりなく受け容れられる条件 252
5・4 ベネディクトのフィロソフィー 257
5・5 恩と恥 262
5・6 恩は、与える側でなく、受ける側の問題である 267
5・7 日本文化の型の一つへの手掛り 272
第6章 「万分の一の恩返し」への注解
6・1 徳とは負目を償うこと 277
6・2 義務―万分の一も返せない負目 280
6・3 日本の「孝」の特色 286
6・3・1 「孝」に伴うsanctions 286
6・3・2 日本の「孝」のすじ道 291
6・3・3 ルサンティマンの種 298
6・4 「忠」に関する考察 303
6・4・1 日本における階層の頂点の意味 303
6・4・2 二重のシステム 309
6・4・3 「義務」の概念の意識されない部分 315
第7章 「義理ほどつらいものはない」への注解
7・1 「世間に対する義理」のアウトライン 321
7・2 武士の義理 327
7・3 零落の足取り 331
7・4 改めて文化の型を語る 338
7・4・1 「集合的無意識」の一つの説明 338
7・4・2 「義理」の零落と恥の文化 343
7・4・3 恥の文化も、罪の文化も、共に難点を持つ 349
第8章 「汚名をすすぐ」への注解
8・1 恥の文化の社会でのコンテクストの重要性 355
8・2 負目のネットワークの混乱を避ける 360
8・3 真の気高さ 365
8・4 専門家としての名に対する義理 368
8・5 競 争 375
8・5・1 競争と侵害との区別がされない 375
8・5・2 競争はできるだけ回避される 382
8・6 日本文化に近い文化に注目 386
8・7 負目のネットワークの力 392
8・8 近代的合理主義の埒外にあるもの 398
8・9 比較的単純な復讐の例 405
8・10 日本人の「自分自身を悩ませる」態度 408
8・11 復讐の代償行動 415
8・12 深い倦怠と激しいやる気 420
8・13 取り挙げられたり除けておかれたりする道具 426
8・14 義理が歴史を方向付けた事例 433
第9章 「人情の圏」への注解
9・1 九鬼周造の「公共圏」の概念 441
9・2 温浴、睡眠、食事 447
9・3 性的享楽 452
9・3・1 総 論 452
9・3・2 各論(付: 飲酒) 457
9・4 刷り込みの重要性 465
9・5 荒魂(あらみたま)と和魂(にぎみたま) 469
9・6 善悪の判断の根拠 474
9・7 全体のために自分を犠牲にする覚悟 480
「菊と刀」注解増補改訂版 目次(下巻)
第10章 「徳のジレンマ」への注解
10・1 人間存在に秩序をもたらすもの 487
10・2 パターンとゲシュタルト 493
10・3 忠臣蔵 500
10・3・1 「一遍の義理」と「無限の義理」 500
10・3・2 「忠臣蔵」が国民的叙事詩である理由 505
10・4 何を性格の強さと見るか 510
10・5 徳の体系を単純化する試み 516
10・5・1 「忠」の称揚 516
10・5・2 「まこと」の強調 523
10・6 「まこと」に関する考察 528
10・6・1 軍人勅諭の締め括り 528
10・6・2 ‘sincerity’以下の「まこと」 535
10・6・3 ‘sincerity’以上の「まこと」 540
10・6・4 松下幸之助による「まこと」の実践 544
10・6・5 「まこと」の考察のまとめ 551
10・7 「自重」の意味および意義 557
10・7・1 西欧人の自尊心と日本人の自尊心 557
10・7・2 external
sanctions と internal sanctions 561
10・8 恥の文化と罪の文化 568
10・8・1 sanctionsの源泉の在り処 568
10・8・2 無意識の領域からの支配 574
10・9 「しかしまた」を解きほぐす 580
10・9・1 固陋でありかつ新機軸に敏感 580
10・9・2 西洋の学問への情熱と保守主義 585
10・10 罪の文化と向き合った日本人の戸惑い 591
10・10・1 異文化に接した時にまず腹が立つ 591
10・10・2 日本人らしい対応の仕方 596
第11章 「修養」への注解
11・1 第11章の意義 603
11・2 自己訓練の前提 610
11・2・1 自己犠牲の感覚 610
11・2・2 自己犠牲の意識なしにできること 617
11・3 「能力」の自己訓練を成り立たせるもの 622
11・4 「能力」の彼方、高い所の「練達」 629
11・5 涅槃の鋳直し 636
11・6 神秘経験と日本人 643
11・6・1 「宗教体験の極致」と「悟り」は違う 643
11・6・2 日本独特の神秘経験 651
11・6・3 日本人の「練達」を特徴付けるもの 658
11・6・4 ヨーガと日本人 667
11・7 「仏に逢うては仏を殺し」 673
11・8 悟りへの道 680
11・8・1 高い知識・技能が望ましいこと 680
11・8・2 「無意識」の深奥処に推し沈める 685
11・8・3 恥の重圧からの離脱の願望 692
11・9 「無我」への憧れ 697
11・9・1 「無我」とsanctionsとの関係 697
11・9・2 禅と狭い意味での文化 703
11・9・3 死んだ気になって生きる 709
11・10 恥の文化の中に居てそれを超越する 714
11・10・1 日本人の自由の求め方 714
11・10・2 日本文化の型の一つは「自己責任の態度」 720
11・11 日本人の独創性 726
第12章 「子供は学ぶ」への注解
12・1 第12章の扉 733
12・2 女性は何を期待されるか 738
12・3 トイレットトレーニングがもたらすもの 744
12・4 訓練のパターン 751
12・5 幼児と近親者との関係 757
12・6 「紛らわせ」と「手取り足取り」によるしつけ 762
12・7 幼児が享受する自由な生活 769
12・8 恥を知るための訓練 775
12・9 いじめ 780
12・10 女子のしつけ 785
12・11 人情の圏に属する事柄の学習 789
12・11・1 家庭や学校以外で教わること 789
12・11・2 「適切な行動」(proper vihavior) 795
12・12 日本文化の型の尻尾をつかむ 799
12・13 鏡と日本人 804
12・14 漆器のような日本的パーソナリティ 810
12・15 たて糸と横糸 816
12・16 日本文化の型 821
12・17 付 記 827
第13章 「降服後の日本人」への注解
13・1 占領政策の基本 833
13・2 日本人が強権主義に馴染まないこと 837
13・3 日本的民主主義 842
13・4 日本の長所 850
13・5 占領下の日本 855
13・5・1 占領政策における「恥」への留意 855
13・5・2 どん底に落ちてからの気持の切替え 862
13・6 初心忘るべからず 867
補章 『文化の型』および『菊と刀』はなぜ難解なのか
補・1 「集合的無意識」の概念を受け入れ難いこと 875
補・2 「すじ道」の価値が見えなかった 880
付録T 「〈いき〉の構造」と『菊と刀』
付T・1 ここで述べられること 885
付T・2 方法論 886
付T・3 「いき」の内包的構造と日本文化の型 892
付T・4 「公共圏」の概念 899
付T・5 「結論」で言われていること 903
付T・6 結 び 915
付録U 小説「羅生門」における恥の文化 917
おわりに 924
人名索引 925
事項索引 930
文献名索引 940
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