2006/2/14
女系皇帝五賢帝
いわゆる「ローマ帝国の最盛期」をもたらした賢明なる5人の皇帝!
 彼らは女系皇帝たちなのです。

 毎度おなじみ、ギボン氏絶賛。
 フラヴィウス朝の皇帝が断絶したあと混乱したローマ帝国をまとめたネルヴァからはじまる五賢帝の時代。
 彼らは、世襲の父子兄弟で相続するのではなく、有能な若者を養子として迎え、よって、立派な皇帝が続いた良い時代・・・とされていました。
 しかし、その実態は決して輝かしいものでも、賢明なものでもなかった・・・というお話なら「ローマの五賢帝ー輝ける世紀の虚像と実像ー」(南川尚心在・講談社新書)など読んで下さい。
 
 (私Fの)個人的なイメージは、巻き毛、巻き髭の「男の思い込み的自己満足風貌賛美」のような気がしています。ハドリアヌスの美少年を愛する「ギリシャ趣味」は有名ですが、トラヤヌス(彼だけストレートボブのまことちゃんヘア)にもその傾向があったらしいし、アントニヌス・ピウスは、優しさと美貌だけがとりえで、ハドリアヌスのお気に入りの美少年マルクス・アウレリウスの保護者!としてのみ選ばれた・・なんていわれていたりして。
 しかも、彼らはみ〜んな巻き髭男! くるくる巻き毛に、もしゃもしゃ巻き髭って、なんだか、イマイチだなあ(あ、個人的な好みですよ)。
 
 ドミティアヌスが殺されて混乱したあと、担ぎ出されたネルヴァは(あ、この人は巻き毛、巻き髭ではありません)は、元老院議員の長老だったけど、母方ユリウス・クラウデイウス家のティベリウスにつながっていたそうです(ティベリウスの妻はアグリッパと、マルケラの娘だから、オクタヴィア伯母様の子孫なのよね。おそるべしオクタヴィア!)。
 トラヤヌスは、勿論ユリウス・クラウディウス家とは血縁はないけれど、養子ということでネルヴァの「息子」になって帝位を継承した。そのトラヤヌスのの夫がハドリアヌスです。
 彼が後継者になるには、噂があって、トラヤヌスのの愛人だった・・なんてのは有名ですが、トラヤヌスからすると、血筋でも伯母さんの孫にあたるので、又従兄弟。
 次のアントニヌス・ピウスが、本命マルクス・アウレリウスへの「中継ぎ」であったとしても、トラヤヌスの妹の娘の娘の娘(曾孫娘)ので、ハドリアヌスから言えば異父姉妹の娘なわけ。
 マルクス・アウレリウスは、アントニヌス・ピウスの兄弟息子婿
 ややこしいから、後に貼付の系図を見て下さい。
 
 で、その子供がルキラコンモドゥスなのだ!
 コンモドゥスは、彼は「五賢帝養子一家」のでありなのです。滅亡王朝の悲哀でしょう「最後の皇帝」はみな悪者。ネロしかり、ドミティアヌスしかり。しかもだんだん悪くなる。
 それにしても、「せっかく有能な人材の養子皇帝制度で賢帝が続いたのに、あの賢明な哲人皇帝マルクス・アウレリウスが、おろかにも実の息子に帝位を継承させたばかりに、帝国の滅亡がはじまった・・」なんて一体誰が言い出したのだ(ギボンさんでしょ)。
 息子がおれば、普通は跡を継ぐでしょう。それまでの養子皇帝だって、系図を見れば一目瞭然。みな女の子しかいなかったので女系で相続をしたのですよ。
 ローマの皇帝はインペラトールつまり「最高司令官」なので、軍人です。女性の兵隊は、当時はまだいなかった(しかも皇帝もお飾りの総司令官ではなく、実際に戦場に出かけなければならない)ので、女帝というのはないけれど、系譜からいえば明らかに女系図なのだ。
 マルクス・アウレリウスと共同統治をしていたルキウス・ウェルスも、ルキラで、これまた女系で継承している。
 だから、コンモドゥスの治世にルキラが「反逆」をしたのも、女系を守る「影の女帝」としては当然だったのではないでしょうか。彼女は、はからずも未亡人になってしまったので、再婚した夫を「皇帝」にして、弟から「帝位」を取り戻そうとしたわけですよ。
 意外と賢帝たちは、実態が「女の系譜」だったために、わざと髭をもしゃもしゃ生やしたり、戦争をしたりして、ことさら男っぽくふるまった?・・・・・(F)。



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